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スナック。

自分でお金を出して行ったことはないけど、ちょっと呑んだ帰りなど
に路地裏でやたらと艶めかしく光るサイン看板の個性的な店名を見ている
とその扉を開けてみたくなるものです。

子供の頃、母は料亭で女中をしており、仕事が終わるとよく「スナック」に飲みに
行っていたようで僕もたまに連れて行かれ、

子供心に場違いな気持ち、疎外感を感じながらメロンソーダを
舐めるように飲んでいました。

そんな「スナック」の、演歌と煙草の煙と酔っ払って泣いている母が嫌だったけど、
それでもそこのママがとても優しくしてくれたのであまり苦ではなかったのです。

当時、ママは40歳位で肩までの黒髪で笑うと出るえくぼと八重歯の似合う
とてもきれいな女性(ひと)でした。

趣味のパチンコに一緒に連れて行ってもらい景品のミニカーを取って
もらったり、ラーメン屋に連れて行ってもらったり、公園に行ったり、

ひとりで住んでいた木造アパートの2階に遊びに行ったりと、
忙しい母の代わりに僕が寂しくないよう、よくしてもらっていました。

ある日、母が作ってくれた弁当を食べたくなくて全部捨てて、ラーメン屋に
連れて行ってくれ、と言うとママは烈火の如く怒り

母がどんな気持ちでその弁当を作ってくれているのか、と涙目になって
僕に言うと弁当をゴミ箱の中から拾い、水で洗って食べてしまいました。

子供だった僕は凄く怖くなってそこには寄り付かなくなり、それと同時くらいに
家も引越しになったのでママとはそのまま疎遠になってしまいましたが、

それでもお酒が飲める歳になると、ふと思い出して、いつか行こうと思ってはいました。
でも、当時大人になり損ねてた僕はどうしてもその扉を開けることが出来なかったのです。

ママは少し前まで、歳も80近くになって尚、毎夜店に立ち続けていたらしく、
行けばよかったな行きたいな、とか思ったりするけどはたして、

僕は本当に大人になれたのかな、と今更ながら思うのです。

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[事後報告]

先週土曜日、「すなっく きょうこ」というアジアカップ決勝と被っていた為に
半ばヤケクソに行ったイベントに来て頂いたお客様、DJ様、本当にありがとうございました。

なんだかとても楽しかったので是非もう一度やりたいと思っております。

その時は皆様、どうかひとつよろしくお願い致します。

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*きれいなあなたに見とれているうち、100年くらいすぐに過ぎて行く。

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by oden-nicomiya | 2011-01-31 03:38 | 思いますた。

花蕾。

ブロッコリーの本来の旬は今頃の季節です。

カリフラワーと同様に花蕾(からい)を食べる野菜で、
地中海から大西洋岸に自生したキャベツがそのルーツのようです。

茎にはレモンの2倍と言われるほどにビタミンが豊富で、さっと塩茹でして
熱々をそのまま食べても、それにマヨネーズやアンチョビーをつけて食べても
素晴らしい酒の肴であることは自明の理であります。

しかしながら買うと意外に食べ切れず置いておくと冷蔵庫の中で花が咲き黄色がかってくる。
すると見るのも嫌になり、尚それを冷蔵庫の中にて放置。

桜の蕾にも花がつき始める頃、急に思い出してそれを出してみれば
見るも無残な姿と成り果てているので、

八百屋の軒先のかごに乱暴に積んであるそれが特売だからと欲張って多量に買わず、
食べ切れる分量を求めましょう。

そうだそうしよう。


*大量に茹でて泡のお酒と飲めば、少しづつ春を感じる気がします。
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*ブロッコリーと泡のお酒で酔っ払ったら自分探しの旅にでよう。
 自己を見つめ直そう。
 そうだそうしよう。

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by oden-nicomiya | 2011-01-25 14:38 | 思いますた。

カフェ。

初めて「カフェ」なるところに行ったのは、十代も終わりの頃でした。

ある晴れた冬の日に、当時何度かデートをしたことがある女の子に
連れて行ってもらったのが最初で。

その時は、「こんなお洒落なものがあって良いのか」と思うくらい
そこにある椅子や机やコーヒーカップが、窓から差す冬の午後の柔らかな
光に包まれキラキラと輝いて見えました。

自分が着ている、どこのブランドか不明のBDシャツやヨレヨレの軍パン、
貰い物の小汚い水色のジャックパーセルでは、

そこに居ること自体恥ずかしくただただうつむいて、
彼女の顔さえもまともに見れなかったのを憶えています。

そんな日々の、甘い自分も女の子のことも窓から差す光と影のことも忘れてしまったけど、
初めて行ったそのカフェのコーヒーを淹れるにおいに混じってかかっていた音楽は

今でもずっと、僕の心の片隅で鳴り続けているのです。

最高にしみったれて。

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*上記の曲を聴きながらおでんを食べるのも、冬のすごし方としてはたぶん間違っていないと思いますよ。
 是非、お越し下さいませ。
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[お知らせ]

明日、23日(日)はお休みとさせて頂きます。よろしくお願い致します。

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by oden-nicomiya | 2011-01-22 16:48 | 思いますた。

塩豚。

毎日寒い、寒い。

この時期、寒風に吹かれて入るラーメン屋。
そのひと口があんなに美味しいなんて、なんて罪な食べ物でしょか。

そんなラーメンという食物を、酒を飲んだ帰りに必ず啜り痛風などにかからぬよう
皆様の健康を祈っております。

おいしいラーメン屋
なら僕が知っておりますので御一報下さい。

さて、そんなラーメンに入っている「チャーシュー」。

豚肉の塊を独自の視点により開発、発見した特製の醤油だれで煮て食する物で
これが旨いラーメンの評価ポイントのひとつになっているそうです。

そんな「チャーシュー」は、これまた酒の肴にぴったりの食物で是が非でもお店で出したい。

そう思ったのですがそもそも僕は油っぽくて嫌いだということに気付いたので、
出来るだけあっさりと、しかしながら旨みはたっぷりと味わいたいと願いました。

そのような「ふわっ」といた気持ち面持ち決意が、
町外れの寂れた精肉店「さいとう」に赴き豚肉の肩ロースの塊を購入した経緯であります。



「何故こんな場所にこんなものが?」

街を歩いていると何度かに一度はそう思うことがあり、精肉店「さいとう」もそんな場所に存在しておりました。

ゴミ箱の類をひっくり返したままそこに幾年も放置しているので近隣の住民までもがゴミ箱と
勘違いして、打ち捨てて行ったペットボトル、ハンガー、木彫りの置物、ホース、水筒などが
散らばったテニスコートの一角にそれはありました。

そんな場所にあって、精肉店「さいとう」は年中クリスマス風のイルミネーションを店先で
点し続けその光が、齢60を過ぎた女主人の眼鏡に乱反射。

買い物客の目線は必ずそこに向けられる仕組みになっており、欲しくもない魚肉ソーセージを
つい買ってしまい帰り道に寒さに背中を丸めてそれを肴にビールを飲めば、

なるほどこれが「哀愁」ってやつか、と納得するのもこの店の仕組みらしいです。

店内はいたってシンプル、というか質素。
売っている物はどこの肉屋とも何ら変わりはなく、生姜焼き用の豚肉やすき焼き用の薄切り肉、
手羽先手羽元に少々変色したサーロインステーキ肉などがショーケースの中で鎮座。

少々変わっている点をいえば「立ち飲み」が併設されているところでしょうか。
奥でご老体がひとり、煮魚の缶詰を肴にレモンチュウハイを飲んでテレビの相撲中継に見入っていました。

僕は先の「豚肉肩ロース肉」の塊を1kg購入。

「今夜はとんかつですか?」

そんな親しみを込めた温かで優しげな口調で話す女主人の、
イルミネーションが乱反射する眼鏡の奥のまぶたに刻まれた皺からは、

おやじが早くに亡くなり、女ひとりでこの店を切り盛りし子供を育て上げ、
苦労の末の今の「幸せ」を垣間見た気がして切なくなりました。

「ありがとう。」

僕は込み上げてくる熱いものを感じながら、素直な気持ちでその言葉を伝え店を出ます。

すると、軒先に尋常じゃないくらいの酒臭さでグデングデンのベロンベロンに
酔っ払ったおやじが倒れていて、
それがここのおやじであることは誰が見てもわかるのは着けているエプロンに

精肉店「さいとう」と、でかく書いてあったからです。

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只今、その「豚肉肩ロース肉」の塊に数種のハーブと自然塩を擦り込んだ
自家製の「塩豚」を熟成させております。

5日間ほど熟成すれば驚くほどの旨みが凝縮し、煮たり焼いたり、スープに
と素晴らしい肉になると思っております。

出来ましたら一度、ご賞味下さいませ。

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*ずっと店の冷蔵庫の裏に落ちていて、昨日救出しました。2nd「TEA」より。

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by oden-nicomiya | 2011-01-18 16:27 | 思いますた。

夢で逢えたら。

地元はとんでもない大雪だそうです。

89cm積もったということですからそうとう降ったのだと、
雪に埋もれてないか心配になりながらも、

今の今まで電話1本しなかった親不幸者であると認識し自分を戒めている最中です。

そんな実家に電話をすると、母が出た。

諸々の世間話などを話してしまうと話題もなくなり一瞬の間が空く。

すると母は大雪の中、犬の散歩に行ったら映画「八甲田山」の雪中行軍の
ようであったと楽しげに話すので、うたた寝をした午後おかしな夢を見た。



自分は軍人で厳冬のシベリアを犬ぞりで実家に帰省している。この時点で
意味不明。

と、犬が全く言うことを聞いてくれなくなる。ある犬はとんでもない方向へ
と駆け出すし、ある犬は交尾をしようと前の犬に猛然と襲い掛かる。

そして、ある犬はむかし実家で飼っていた雑種で彼が死んでから20年程経って
いるのが嘘のように夢は鮮明に彼を映し出し、僕は一生懸命名前を呼んでいる。

彼は振り向いてこっちを一瞥すると向きをかえ、悠然たる態度でどこかへ立ち去っていった。

「わかってる」、そう言ったように聞こえた。

僕はずっとずっと彼の名前を呼んでいた。

ひとりだった。涙が溢れて止まらなかった。

まさか夢で逢えるなんて、と午睡から目覚め部屋の結露した曇り硝子を
不思議そうに見ている猫と目が合う。

僕の目の周りは涙で濡れていた。






そんな大雪の地元から届く鮟鱇、松葉ガニを入れた鍋が食べ放題企画!

日本酒好き九州男児向井君プロデュースの日本酒利き酒祭りを9日(日)の
13時から行います。ある意味当店の新年会ですのでどなた様もお気軽にお越し下さい。

料金はお一人2,500円。ア・イ・ツのライブまであるかも!?

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*最近はずっとユニコーンを聞いています。

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by oden-nicomiya | 2011-01-07 12:44 | 思いますた。

謹賀新年。

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願い致します。

1月3日(月)より営業致しますので、天満宮に初詣に来られる際などは
お気軽にお寄り下さいませ。

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by oden-nicomiya | 2011-01-01 17:04 | 思いますた。


大阪西天満にある酒場。6月28日で閉店致しました。次は同じ場所にて新展開のお店をオープンします。どうぞよろしくお願い致します。大阪市北区菅原町11-14菅原ビル1階 06-6364-2321


by oden-nicomiya

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